「始まりから知ると面白い物理学」を読んで
今回は「始まりから知ると面白い物理学」を読んでの感想です。
高校物理で出てくる法則+αについて、その発見の経緯と、現在どのように役立っているかが、イラストとともに分かりやすく書かれています。
驚きだったのは平行四辺形の法則。発見者のことなど考えたこともありませんでしたが、本書で16世紀の科学者であるシモン・ステヴィンが発見したことを知りました。中学・高校物理で、平行四辺形の法則はあまり熱量をもって語られないところだと思いますが、発見者がいると知ることで、今後授業で扱う際のテンションが変わるなと感じます。
また、印象的だったのは、光が粒子なのか波なのか論争についての欄です。ヤングが波であることを決定づける実験に成功しますが、この前後のことについては、本書で初めて知りました。
科学史関連の書籍にも色々ありますが、入門として良書でした。さすがは左巻先生、という感じです。