Knock Out先生の備忘録

中高理科教員による授業・読書・その他の記録です

「心を動かす話し方」を読んで

堀紘一さんの著作「心を動かす話し方」(SB新書)を読んでの感想です。

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本書の内容を一言で表すと「聞く力こそ話す力」ということになるでしょう。相手の興味関心を踏まえて話すことなど、一般にも言われる話し方の注意点は、授業やHRで話すことを踏まえても、本書を通して確認することができ、とても良かったです。

その上で、特に考えさせられたのが、LINEなどの文書でのやりとりについての記述でした。

メールを送り、既読などがついて読んだことが確認できれば、コミュニケーションが成立した、というわけではない。

この旨の内容が、コミュニケーションとは何かを表しているように思います。リモートワークなどがある程度定着し、メール等でのやり取りが増えてきた昨今。メールを送った相手が、メールを読んでいるのにその内容を忘れていれば、それは相手が悪い、という考えで動く人は少なくないでしょうし、私は少なくともそんな考えであったわけですが、それはあまりにも雑な対応かもしれません。いかに相手に伝えるか、これは常に自分にかかっていると考えて、伝え方を研究していきたいものです。

「誰にも負けない努力」を読んで

稲盛和夫さん述、稲盛ライブラリー編の書籍、「誰にも負けない努力〜仕事を伸ばすリーダーシップ〜」を読んでの感想です。

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私は日頃教員として生きているので、教師の視点で読みましたが、学級経営に必要なリーダーシップという点で、とても参考になる一冊でした。

日々の仕事に忙殺される中で、授業や学級経営が「こなす」という感じに近いものになってしまうように感じることがあります。しかし、やはりそれではダメなんだということを改めて思い知らされました。たとえば、こんな文章があります。

以下、引用

厳しく教えながら登用していく。自信をつけさせていく。「場を踏ませる」ことが、教育になるのだ。しかしそのためには、部下の長所から短所までを全部見抜いて、その人の短所を補強していかなければならない。

 

この文の中で、著者がいかに人物を見てきたのかということを考えさせられました。これはとても難しいことではありますが、生徒の長所、短所を見抜こうとしなければ始まりません。改めて、そこからやってみたい。

また、著者は理念重視•思い重視の考えを持っているようです。これは私が教師としてどんな教師になりたいのか、どんな人間を育てたいのかを考えていかなければいけないということに対して極めて示唆的でした。著者がかつてしたように、私も哲学や宗教についての本を読んでみたいと思います。

 

そして、この本の根幹にあるのがタイトルにある「誰にも負けない努力」です。これをするからこそ、人がついてくるし、自分のミッションを果たすことができるのだと。気持ちを熱くさせられました。幾分最近クールになってしまったのではないかと感じている私ですが、熱い思いを思い出し、気持ち新たに頑張っていきたいと思うところです。

「教育力」を読んで

今回は齋藤孝先生著作の「教育力」(岩波新書)を読んでの感想です。

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感想に入る前に、私の読書に大きな変化をもたらしたのは齋藤先生で、同じく岩波新書から出版されている「読書力」でした。以来、齋藤先生の本は比較的多く読んできましたが、このところ遠ざかっており、久しぶりの「齋藤本」となりました。

 

さて、教育とは何なのか、教師の仕事とは何なのか、良い授業とは何なのか、あらゆるところに迷いが生じている今日この頃なのですが、この本は、そこに指針を与えてくれる要素があるように感じます。

どんな形であれ、生徒が教師に憧れをもったり、その教科科目に引き込まれていくことの重要性や教師が生徒に及ぼす影響を真に信じている齋藤先生の姿勢が読みながら伝わってきて、励まされる思いがしました。

 

この本を読んで、改めて考えたことは、自分の専門性についてです。

私は教育学部出身ではないため、教育学的な見知の不足というのを意識してきました。さらに物理の教師でありながら、大学での専門は気象学であり、物理学のど真ん中を専門としていないこともかなり意識してきた経緯があります。しかしながら、やはり気象学を専門としているところに私のオリジナリティがあり、それを授業の中にも取り込んでいくことが大切なのではないか、そんなことを考えさせられました。

 

教員としての原点に思いを馳せるにはこれ以上ない書籍だと感じます。興味のある方はぜひ。

「始まりから知ると面白い物理学」を読んで

今回は「始まりから知ると面白い物理学」を読んでの感想です。

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高校物理で出てくる法則+αについて、その発見の経緯と、現在どのように役立っているかが、イラストとともに分かりやすく書かれています。

驚きだったのは平行四辺形の法則。発見者のことなど考えたこともありませんでしたが、本書で16世紀の科学者であるシモン・ステヴィンが発見したことを知りました。中学・高校物理で、平行四辺形の法則はあまり熱量をもって語られないところだと思いますが、発見者がいると知ることで、今後授業で扱う際のテンションが変わるなと感じます。

 

また、印象的だったのは、光が粒子なのか波なのか論争についての欄です。ヤングが波であることを決定づける実験に成功しますが、この前後のことについては、本書で初めて知りました。

 

科学史関連の書籍にも色々ありますが、入門として良書でした。さすがは左巻先生、という感じです。

 

「教師のためのプレゼンスキル」を読んで

松永俊彦さんによる「教師のためのプレゼンスキル」を読了しましたので、その感想を記します。

 

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私は、教師にとって話し方はとても重要であると考えており、生徒のモチベーションを上げられるような話し方を学びたいとの思いから本書を読み始めました。

 

当たり前のことではありますが、良いプレゼンとは

聞き手のことを十分に考えて練られたものである

と改めて考えさせられました。

 

細かな話し方の技術も書かれており、もちろんそれも参考になりましたが、印象的だったのは次の2点。

①聞き手の心を開く大切さ

②人間の集中力は15分しかもたない

 

まず、①についてはこれまでの経験から、多少気づいているところもありました。例えば、1限と4限の授業では、同じクラスであっても生徒たちの様子が大きく異なることは、多くの先生方も実感されることでしょう。本書を読み、プロの方でも聞き手の心を開かせるため、導入を工夫されていることを知り、改めて話始めを工夫しなければと思いました。具体的には、生徒にとって真の疑問となるような問いから授業を始める、などが考えられるでしょう。

 

②については以前から知ってはいましたが、最近Youtube の授業動画を拝見しながら改めて考えていたことであり、私にとって非常にタイムリーな内容でした。(このYoutube の授業動画についても、いつか投稿することになるかと思います。)

 

これ以外にもう一点、保護者対応について丸々一章が割かれていることに驚かされました。正直、読み始めた時にはこのページは軽くで良いか、と思っていましたが、プレゼンの基本である「聞き手のことを考える」ということを踏まえた時に、私にとってとても重要な章であることに、途中で気付かされました。

保護者の方が保護者会で来校される際の気持ちというのは想像こそしますが、如何せん子供のいない身にとっては、十分に想像しきれない面でもあります。

本書では、年度当初の保護者会での担任の自己紹介の重要性や、保護者面談の準備におけるKPTという言葉が紹介されています。

自己紹介がなぜ重要かというと、担任の人柄を理解してもらうためということに尽きるのですが、これまで自己紹介の部分は簡単に済ませてきてしまったように思います。来年からは改善するぞー、という気持ちです(・・;)

KPT とは、良いところ(keep)、課題(problem)、今後挑戦したいこと(try)の頭文字です。

保護者面談などは先輩教師からのアドバイスなどもいただくものの、さすがに見学などはできないため、どうしても我流になりがちかと思いますが、2学期に待ち構える面談では、この準備をして臨んでみようかと思います。

 

以上、すぐに実践できるスキルについても多く書かれてあり、この投稿文にも本書から学んだことを生かしたつもりですが、読みやすさはいかがでしょうか…

自分で読み直してみて、まだまだトレーニングが必要だと感じてしまいます(・_・;

「教師の学び方」を読んで

初投稿,緊張していますが,今回は国士館大学教授の澤井陽介さんの「教師の学び方」を読みましたので,その感想を簡単に残しておきたいと思います。書籍については下記URLをご覧ください。

 

https://www.amazon.co.jp/%E6%95%99%E5%B8%AB%E3%81%AE%E5%AD%A6%E3%81%B3%E6%96%B9-%E6%BE%A4%E4%BA%95%E9%99%BD%E4%BB%8B/dp/4491036713/ref=sr_1_1?adgrpid=114409257530&dchild=1&hvadid=506492231034&hvdev=c&hvqmt=e&hvtargid=kwd-1199686373459&hydadcr=11011_11257270&jp-ad-ap=0&keywords=%E6%95%99%E5%B8%AB+%E3%81%AE+%E5%AD%A6%E3%81%B3+%E6%96%B9&qid=1632318331&sr=8-1

 

さて,以前から気になっていたものの澤井先生は主に小学校を対象とした書籍を書かれていることから購入に至っていなかった本書ですが,先日ふと無性に必要性を感じ,購入しました。

読み始めてみると,ワクワクが止まらず,一気に読了。

なぜワクワクしたのかというと,本書に記されていることと私が課題と感じていることに共通項があったからです。

 

例えば,本書にはこんなキーワードが出てきます。

「課題が子どもに届いているか」

授業のスタートとなる問いが生徒自身の疑問となっていなければ,良い学びにつながらない。ただ課題を設定したり,問いを発したりするだけでなく,それが生徒に届いているか考えなければいけないと,改めて考えさせられました。

さらにこんな言葉も印象に残りました。それが

「理解するという能力は、思考を伴わなければ開花しない」

という言葉。現在、高校の授業のみを担当しており,週に2時間もしくは3時間の授業時数の中で、範囲を何とか終わらせようとしてしまいがちな私にとってこの言葉は響きました。

 

この他にも多くの胸に響く言葉があり,明日の授業を改善しなければという思いに火をつけられました。今後も繰り返し読んでいきたい本です。